鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・

2014年12月31日水曜日

使い分ける

 三本ともブレードはスーパーゴールドⅡを使ってる。
熱処理条件が三本とも違う。
ブラックリネンとタンキャンバスのドロップは真空炉で、ブラックリネンが高温焼戻しで、タンリキャンバスが低温焼戻し。
鹿角ハンドルのスキナーがソルトバスだが、焼入れ温度は真空炉とほぼ同じだが、焼戻し温度がタンキャンバスよりさらに低い。
テストピースで測定した結果では、ブラックリネンがHRcで60、タンキャンバスが61程度。スキナーは分からないが、研いだ感触からすると62弱程度と思われる。
ブレード形状の違いやエッジ厚の違いもあるので定量的ではないが、使い比べて切味と刃持ちの違いを見てみる。
研ぎ方は同じだし、小刃の角度もほぼ同じに研いである。
先ずはコピー用紙を切ってみる。
三本ともさほど変わらずにサラサラとよく切れる。
よく乾燥した孟宗竹をガリガリ削ってみる。
鋼材の硬さの違いで切味は変わるのか?・・・三本ともさほど変わりは感じない。よく切れるしよく削れる。
散々竹を削った後にコピー用紙を切ってみた。
三本ともまだサラサラと切れた。
最初の刃の立った切味ではないが、まだ十分な切味だ。
三本とも硬さは確実に違うはずだが、切味には違いが見られない。
もっと硬い物を切らないと分からないか?
確かに猟で使っていても、形状による使い勝手の違いはあれど、切味や刃持ちに大きな違いは感じてなかった。
スーパーゴールドⅡはちょっと面白い特性があるが、三本ともそれが現れているのかもしれない。
高温焼戻しが何のメリットがあるか?・・・って事になるが、硬さが低くなる分以上に靭性が大きくなる事にある。
靭性が大きければ、より薄いブレードに出来る。(靭性が低いと大きく欠ける心配があるので、あまり薄い構造には向かない)
鉈や大型ナイフ、または小さな薄いナイフにもいい。
一つの鋼材でも使い方に幅を持たせられる。熱処理を使い分けるのも手だと思ってる・・・



2014年12月30日火曜日

年の瀬の一日

 3.5incドロップの刃を付ける。
先ずはダイヤヤスリで荒削り。

 続いて電着ダイヤ砥石→シャプトン1000番→シャプトン5000番と掛ける。
最後に革砥(研磨剤は付けない)で返りを整えて終わり。
とりあえず刃は付いた。

 シースは天日干し中。
思ったより早く乾きそうだ。
久しぶりに放置プレイ中の鹿角を見てみた。
ちょうどよく白骨化してきた。
一年ぐらい置いておけばいいみたいだな。

2年ほど放置プレイ中の小ナイフも磨いた。
シース作るか・・・
猪のアバラを焼いてみた。
あまり食える部分はないが、これはなかなか美味いだな。
酒の肴にちょうどいいw

明日はいよいよ大晦日か・・・

2014年12月29日月曜日

年内終わり

昨日の出猟。
先週から雪はほとんど降ってはいないらしい。
この日はタツマに入る時、組長に「こっちの切り株のある方か向こうの倒木のある場所に立ってもらうが、どっちにするか・・・倒木の方が日当たりがいいなw」というので、「そんじゃ倒木の方にします!w」っていって入った。
沢を上流の見て右側の斜面にタツマはある。勢子は左側の尾根の向こうから攻めてくる。獲物は左の斜面から降りてくる。タツマからは沢を挟んで向こう側の斜面を狙う。
この日は勢子が近づく前に、上の方のタツマでは獲物があちこち出たらしく、銃声が景気よく聞こえた。
日が当りはじめて暖かくなってきた頃に、正面左側に鹿の群れが下りてくるのが見えた。距離は100m近くありそうだ・・・そのままだと左(沢の下流)に向かって見えなくなりそうなので、ちょうど倒木に委託できたので撃ってみた。
鹿が走り出す。二発目は9粒のバックショットなので、この距離では無駄なので排莢して、三発目に込めてあるスラッグを二の矢に放つ。ん~中らん・・・w
鹿は一列に下りてきて沢を渡って行く。ゾロゾロと出て来て、少なく見ても15頭ぐらい見えた。皆角がない。
あわてて斜面を下って追おうとするが、斜面を滑り落ちて尻をしたたかに打ったw
結局そのまま切られちゃった・・・orz
もしかしたら20頭ぐらいいたのかもしれない。雌ばかりの群れだった。今の時期は雄と雌で鹿は群れが別れるてるらしい。
解除になって撃った場所を見に行ったが、中った痕跡はなかった。距離は100mちょっとか?と思っていたが、実際は150m近くあった。これじゃ中らんw
鹿は切り株のタツマの脇を登っていってた。日当たり悪くても切り株の方にいりゃよかった・・・残念w
しかしこれだけ多い鹿の群れを見たのは初めてだった。よく「30頭の群れが行ったぞ~」なんて勢子が無線でいう事があったが、そんなに大勢いるんかいな?って半信半疑だった。
実際自分で見てみると、確かにありうる事なんだなと思った。鹿は偉い数いるんだな・・・
上のタツマで獲れた猪を回収。
中ぐらいの大きさか?
牙が見えないので雌化と思ったが、よく見たら金玉付いてたw
脂が乗ってて美味そうだ。今年は疥癬が無くなって皆毛並みがいい。猪の数も回復しているみたい。前日にも100kg超えの猪が獲れてたそうだ。


この日は猪1頭に鹿5頭獲れた。
猪を解体してたらライフルの弾が出てきた。
えらく潰れちまうもんだな・・・

年内の出猟はこれで終わり。
もう猟期も半分終わってしまう。
まだ1頭も獲れてないだな・・・まあ獲物に向けて撃てたんだからいいかw

2014年12月25日木曜日

ちょうど10年

重さ量って乾燥したか判断する。重量の変化がなくなったら、ほぼ乾燥しただろう。

乾燥していても革って面白いもので、その日の湿度によって、このぐらいのシースだと平気で1g程度は変化する。
革自体が吸水性というか、水との親和性があるから仕方がないのかもしれない。
シースに入れっぱなしにすると錆びやすいのも、このためなのだろう。
 乾燥したのでタレに漬け込む。
もうちょっと薄めるべきだったかな・・・
またしばらく放置プレイ~
何度か書いた事あったが、一番最初に作ったナイフ。
10年前の今日に出来上がった。
これはほとんど使わずじまいで、たまに取り出しては眺めている。
どうやって作ったか、今でも克明に覚えている。
一応テーパータングで、この頃はテーパーブレードに削ってある。
今見るとナイフ本体もシースも、なんともいえない作りだw





高校生の頃に菊秀さんで貰ったカタログを参考に、最初のナイフは作った。
作ってる最中に「ナイフメイキング読本」が出て、それでヒルトは接着でもいい事を知った。
ヒルトをロウ付けするか接着するか迷ってた時、2ch刃物板の自作スレに質問書いたのがそもそものはじまりだったw
このブログはじめたのも、自作スレの延長みたいなものだ。
まあなんだかんだで10年もよく続いてるよな・・・


2014年12月23日火曜日

何処から来た?

 いつもはバーキングのベルトでコバを削ってたけど、何気に鉋でやってみた。
これの方が手っ取り早くていいか。
鰹節削ってるみたいだなw


この鉋、絶対日本製じゃないよな・・・w















120番、240番、500番とペーパー掛けて、コバ面に水付けて軍手で磨く。
もうしばらく乾燥させ
る。
もうちょっとだな・・・

2014年12月22日月曜日

使い勝手の個性

 昨日の出猟。
2週ぶりで猟場の雪の状態が心配だったが、思ったほどは積もってはなかった。それでも例年より、この地方にしては早い降雪の様だ。
この日は前日に鹿5頭獲れた場所を、続けてやる事になった。獲物がゾロゾロといたという目撃情報からだった。
続けて同じ場所ってのもなんだか気が乗らなかったが、案の定獲物を全く見る事もなく終わってしまったw
ゾロゾロいたっていう獲物は何処へやら・・・
まあそれでも若い雄鹿1頭獲れた。
3頭急に現れて、目の前15mほどで撃ったそうだ。2発目絡んでそのまま行っちゃったらしい・・・残念w
6粒のバックショットだそうだが、至近距離はなかなかの威力なんだな。
ちっと思うとこあって、3incセミスキナーと3.5incドロップを使い比べてみた。
セミスキナーはセミスキナーの、ドロップはドロップのよさがある。どちらも個性があって面白い。
3~3.5incって大きさは、使い慣れると絶妙だ。自分はこのぐらいの大きさが好きだ。

マルーンマイカルタのセミスキナーは猟仲間が使ってくれてる。気に入ってもらえて嬉しい事だw



2014年12月20日土曜日

ちょっとだけ

コバの余を切り取る。
 さてどこまで削ろうかな・・・
しかし寒いだな・・・

2014年12月19日金曜日

攻めるだ~



 ダブルステッチにするので、中子の際を罫書いておく。
罫書いた線はウェットフォームすると消えてしまう。












菱目の位置決め。
ちょっと攻めて作ってみる。
ボール盤で菱目あけ。
 手間だけど菱錐通して広げておく。
一目づつ思いっきり引き締めて、ひたすら縫う・・・
ウェットフォームした。
ちっと攻めすぎたかな・・・

まだ続く~

2014年12月18日木曜日

毎日寒いだな・・・




中子の形状を決める。
エッジは1mm程度隙間を作って当らない様にする。
ポーチタイプのシースはブレードの棟とハンドルの背とキリオンの部分で固定される。







底ベンズから切り出す。
木工用の電動糸鋸で切ってる。
無駄なく板取りするのにいつも悩む。
12デシあったが、これで7個目取った。残り9デシ程度だから、大体20個ぐらいは取れるか?













中子の内側のコバを整形して磨いておく。
キリオンの滑る部分は表面をよく潰しておく。














仮組みして動きを確認。
ガタなくしっかり収まる様にする。














中子の位置を決定。



 空気抜き?の穴あけて、刻印打つ。




 罫書針で面を荒らしてから接着剤を塗布。















固定して固まるのを待つ。

今日はここまで・・・

2014年12月17日水曜日

磨く~

ハンドルに塗った桐油が乾いたら、コンパウンドで磨く。
ヒルトの角はよく磨いて適度にだらしておく。
羽布でやれば簡単なのかもしれないけど、もうここまできたら全て手でやっちゃうw

別に機械を使わない事にこだわってる訳じゃない。ただ効率よく作る必要がないだけだ。
プロになろうと思うなら効率よく作る必要がある。
そう思うならとっくの昔にバーキングなんか買ってたかもしれない。
なまじヤスリで作れてしまったのがいけなかったかw
作りたいために作るのか、売りたいために作るのか・・・変な事で悩む必要がなくてよかったかもしれない。

2014年12月16日火曜日

叩け~

ベルトループを縫う。
先ずは菱目あけ。
この部分はしっかり接着するのが普通なのだろうか。
随分前に教わったシースの名人は、この部分は両面テープで仮止めして縫うんだと言っていた。
糸で縫ってあるだけで十分なのだ。
自分は銀面削らず接着剤を薄く塗って、軽く固定した状態で縫っている。
 シース名人は縫った後に親の敵だと思って叩けと言っていたw
木ハンマーで思いっきり叩くと糸は沈むのだが、それでも稀にポイントが引っかかる事があった。
今では溝を切って糸を沈ます様にしている。
縫った後には今も叩いているw
仮のウェットフォーム。
先ず折り目の部分をしっかり形作る。
ナイフ本体の形を整形。
乾くまでしばらく放置プレイ~

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