2014年9月30日火曜日

なるほどそういうことか・・・

 何気にぐぐってたら興味深い論文を見つけた。
ステンレス鋼の焼入れの冷却は通常空冷で行われるが、以前誰かにこの時の冷却速度が速すぎると硬さが出ないと聞いた。
この事はずっと不思議に思っていたのだが、この論文を読んでその理由が分かった。
簡単に言ってしまえば冷却速度が速いとMs点が下がり、結果として残留オーステナイトが増えて硬さが低下するのだろう。
Ms点が下がればMf点も下がる。これは過冷却によるものだ。Mf点の低下により残留オーステナイトが増える。
冷却速度が遅い場合は結晶粒界と結晶内に炭化物の析出する。これにより過冷却が緩和してMs点は上がるらしい。析出する炭化物はかなり微細なものの様だ。
そういえば別の論文で真空炉の冷却速度によって、ステンレス鋼の靭性に影響があるというのを読んだ事もある。それによると冷却速度が遅いと、炭化物が析出して靭性が悪くなるというものだった。
しかし今回見た論文だと、結晶粒界に析出する炭化物は靭性にマイナスになるが、結晶粒内に析出する炭化物はマルテンサイトの微細化の効果があり、靭性に有利な様に書かれている。これらの関係は複雑な様で検討が必要とある。
色々な要因が絡み合うので、単純には割り切れないのだろう。鋼は本当に生き物の様だ・・・

3.5incドロップの注文を貰った。
取っ掛かれるのは大分先になるかと思っていたが、ブーツとでっかいセミスキナーが一段落ついたので、タングの片側だけテーパー取った。
でも完成するのは来年になるかな・・・


 今年も綿の実が生った。
一昨年に関の刃物祭に行く際に、名古屋の産業記念館で貰ってきた種。去年まいて咲いた実からまた芽が出てきた。
毎年少しづつ綿が収穫できている。
すごしやすい季節だね~
蝉の声も昨日あたりから聞こえなくなってきたな・・・

4 件のコメント:

  1. ハンテンつくろうぜw
    デ

    返信削除
  2. 20年ぐらいかかりそうだなw

    返信削除
  3. そういえば油冷と空冷を比べた事は無かったです・・・・。

    返信削除
  4. 油冷は下手すると割れないだろか?
    Ms点付近に差し掛かったら引き上げればいいか。
    割れるのはマルテンサイト変態してる最中に、冷却による収縮と変態膨張の差が大きいのが原因だっけか?

    返信削除