2007年5月25日金曜日

鋼材について 2

焼入れした鋼材の組織は、炭素鋼ならば生地である鉄と、その中に分散している炭化物(セメンタイト)の二相でできている。ステンレスなどの合金鋼も基本的には同じで、合金元素は生地の鉄に固溶したり、鉄とともに炭素と結びつき複炭化物として存在する。
組織で重要なのは、この炭化物が生地のなかに、細かく均一に分散している事である。
添加合金の少ない単純な炭素鋼は、鍛造とその後の焼鈍しの熱処理により、炭化物を非常に細かく均一に分散させる事ができる。
これに対しCとCrの量が多いステンレス鋼は、十分に鍛造と焼鈍しの処理をしたとしても、炭素鋼の様には炭化物が細かくならない。

0 件のコメント:

コメントを投稿