2013年8月22日木曜日

骨なのか?

 落ち角を染めて使う事について、ある人から質問があった。
白骨化した落ち角は染料で染まりやすく、オイルフィニッシュする事で独特の風合いになる事を説明した。
しかし白骨化って一体どういう事なのだろうか・・・今まで漠然と考えていたが、よくよく考えると詳しくは分らない。

おそらく鹿角は骨と同じ様に、リン酸カルシウムで出来た組織にタンパク質や油分が染込んだ?構造になっていて、風雨に晒される事で間のタンパク質や油分がなくなり、スカスカした状態になっているのだろうと考えている。
実際磨いた鹿角の表面を観察してみると、繊維状の組織が見て取れる。染料がその組織に沿って染みている様子も見える。

白骨化するにはある程度の時間がかかるのだろうが、一体完全に白骨化するにはどの程度時間が必要なのだろうか・・・
以前やった実験では、半年程度風雨に晒した状態だと、表面付近は白骨化したが、芯に近い部分はまだ油分が残っていた。
風雨に晒すだけでなく、土中や腐葉土に埋めるといいのだろうか?・・・微生物の作用も必要なのかもしれないな・・・

分類上(?)は鹿の角ってのは皮膚の一部が変化して出来た物らしい。しかしそれは進化の過程でも話で、実際は骨と非常に似た作りになってると思われる。
角が付いてる頭蓋骨とその付け根は、境目は不明瞭で、見た感じでは材質的に大きな違いがない。

白骨化した鹿角は獲った鹿角と比べれば、確かに脆く弱いのかもしれない。しかしもともとの鹿角自体が非常に丈夫で、白骨化したものでも十分強度はある。
変質して経年変化の原因になるタンパク質や油分の代わりに、オイルフィニッシュで樹脂化させる事で防水や強度の改善になるものと思われる。
オイルフィニッシュでなくとも、エポキシやレジンなどを使って含浸させるのもいいかもしれない。(合成樹脂を使うのは自分としてはあまり好みではないが・・・)
いずれにしろ「素材」として割り切って使うには、加工しやすくいい材料だと思う。

2 件のコメント:

  1. 分類は、ハンドルとしては骨で良いと思う。
    皮なら、水に漬けて変形させることが
    出来るのがある。
    鹿はそれが出来ない。
    シープホーンは出来るな。
    バッファローはやったことが無い
    からワカランw
    デ

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  2. 鹿角も水に漬けとくとある程度は柔らかくなるみたいだ。
    上手くやると変形できるらしいけど、ちっと難しそうだなw

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