昨日の出猟。
この日はライフル用のタツマに入った。
グループ長は「ショットじゃきついけど、タツマの人数足りないからしょうがないな~w」との事。
確かに広い範囲が見渡せる。枯葉がだいぶ落ちて、見通しはかなりよくなったが、如何せん遠すぎる・・・
タツマにぶら下ってる温度計を見たら-4℃だった。ブレードに付いた水滴は凍りついて、いつまでも張り付いていた。
今日は行く前からなんとなく撃てそうな気がしていた。
時折ずっと上のタツマや勢子の銃声が聞こえたが、なかなか獲物は出てこない。
そのうち向こうの斜面からワンコの鳴き声が聞こえてくる。声の方向を見ていたら白いお尻の鹿がやって来た。結構大きい。
狙ってみるが遠すぎる・・・150m近くありそうだ。
斜面をゆっくり登っていくので、そのまま稜線越えられたら切られてしまうので、だめもとで撃ってみた・・・が硝煙でかすむ向こうで鹿が逃げてくのが見えた・・・やっぱ中らんw
うまい事鹿は横にそれて、上のタツマの方に向かっていった。しばらくして上のタツマで盛大に銃声が聞こえた。なんとか止まった様だ。
またしばらくしたら上のタツマから銃声が聞こえた。
来るのか?と見ていたら、下の沢沿いに小さな鹿が下ってくる。
2発続けて撃ったが中らない。ちっと遠い・・・
逃げられちゃうか?と見ていたら、まだ近くにいた。弾帯から2発弾を取り出して、弾装に込める。
立ち木越しに見えたのを1発2発と撃った。目の前で何か飛び散った・・・鹿は逃げてった・・・
何だ???と思ってよくよく見たら、撃った2発とも10mほど先の木の幹に中っていた。何だかなぁ・・・
結局この日は5発も撃ったが、獲物には1発も中らずに終わった・・・
まあ、獲物見れて撃てたからいいかw
この日は鹿が3頭獲れた。
現場で解体して回収してきたので、肉の切り分けは皆に任せて、ナイフの研ぎ屋をやった。
うちらのグループは、みんな実に色々なナイフを使っている。
この自作ナイフはなかなか味があっていいw
鋸刃を加工して作ったものだそうだ。
ちっと柔らかいのが難点らしい。
鹿の骨に当たると刃が負けてしまうと言う。
そういえば鹿の解体だと420J2で作ったナイフは柔らかくて、骨に当たると刃先が潰れて切れ味がすぐ悪くなってしまうんだそうだ。
ATS34程度の硬さならそんな事はない。
鹿の骨は結構硬いので、ある程度の鋼材の硬さがないとだめみたいだ。
ちょっとピンぼけなのが残念・・・
グループ内では榊原さんのナイフを使ってる人が結構いる。これはドロップというよりケーパーに近いタイプか?
ラブレスの工房に何度も行って教えを受けてきた榊原さんなので、作るナイフはラブレススタイルであるが、そのデザインは榊原さん独特のアレンジがある。
榊原さんはラブレスに、「日本人の手にあったナイフをデザインしなさい」って言われたそうだ。
榊原さんのナイフはハンドルの削り方に特徴があって、触ってみるとこれがなかなか感触がいい。
ラブレスオリジナルのデザインだと、どうしてもハンドルが日本人の手には持余し気味になるが、この辺のアレンジはさすがだと思う。
ブレイドも僅かにチョイル状にエッジを出っ張らしてあって、研ぎ減って行った時にちょうどいい形状になる様にデザインされている。研ぎやすさや、使っていったときのブレード形状がどの様に変化するかなど、使う事を考えた配慮に感嘆した。
榊原さんはたまにショーに出ても、テーブルには僅かな本数のナイフしか展示してなくて、あまりまじまじと見る事がなかった。
もっとナイフ作りの事を聞いとけばよかった・・・惜しい事したな・・・w
現場での解体が多いので、鍛造暴威ナイフは大活躍だ。
無理くり首の骨を叩き切ったら、やはり刃先はボロボロになった。
まあATS34でもボロボロになるのだから仕方がない。
青紙2号の割り込みだが、ベベルの形状の違いがあるとはいえ、ATS34から比べると欠け方の違いが興味深い。
ATS34はかなり粘って塑性変形した後に欠けるが、炭素鋼だとそこまでは粘らない様だ。
ATS34が決して柔らかい訳ではない。この青紙2号もよく観察すると、僅かに塑性変形した後に欠けている。
ステンレス鋼はこの粘りがあるから、炭素鋼と比べると研ぎにくい。おまけに特殊炭化物のお陰で減りにくいのも効いている。
ナイフの多くが小刃研ぎなのも、ベタで研ぐと研ぎにくいからだろう。
鋼材に合った刃の形状にしないといけない・・・
鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・
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3 件のコメント:
お疲れさん。
なかなか中らんなw
デ
鋼材に似合った刃の形状、何に使うかでそれに向いたグラインドと刃付けと仕上げ、熱処理に至るまで選択肢は無限に近いですが問題なのは手にした人が研げない事、そんな話を今日、お客さんと話していました。
お客さん談・・・宝の持ち腐れにならない様、研ぎを覚えなくちゃ、でした。
素朴なナイフ、そうゆうの結構好きデスダ!
簡単に中る様じゃ面白くないもんなw
先日あるメーカーと同じ様な話になりました。
ナイフメーカーの多くはベルトサンダーで刃付けするので、ユーザーが砥石使って研ぐ事まで考えて作ってる人は、少ないんじゃないかって・・・
硬くて耐磨耗性がよい鋼材は刃持ちするかもしれませんが、石や砂が噛んでしまえば刃先は欠けます。
ユーザーが修正する事できずに、メーカーに送らないといけないってのも、どうなのかなぁと・・・
結局ナイフを使う人が少ないってのも、自分で研げないってのが原因の一つになってるのかもしれません。
ユーザーが使いやすいナイフを作らないといけないと思いました。
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