鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・

2017年3月25日土曜日

ちゃんと撮影




うちからちょっと行ったところにビクセンがあるので、EOS用のTリングを買ってきた。
しかし顕微鏡用のアダプターのネジピッチは1.0mmなのに対し、Tリングは0.75mmらしい。
そのままじゃ使えないよとの事だったが、最悪削って接着しちゃえばいいやって事で買ってきた。









しかし無理くりねじ込んだらくっ付いた。
まあいいかw





手元のテストピースを撮影してみた。
対物40倍、接眼15倍
画角横幅がちょうど100μm


ATS34 熱処理前の生材
ATS34 マトリックスアイダで普通に(?)熱処理










ATS34 八田工業で熱処理









ATS34 マトリックスアイダで焼入れはATS34、焼き戻しはCRMO7の条件
ATS34 マトリックスアイダで焼入れはATS34、焼き戻しはD2の条件
CRMO7 マトリックスアイダで熱処理
CRMO7 八田工業で熱処理
 ZDP189 八田工業で熱処理

 ZDP189 マトリックスアイダで熱処理

ZDP189 マトリックスアイダでATS34の条件で熱処理
 SPGⅡ 生材

 SPGⅡ マトリックスアイダでCRMO7の条件で熱処理

SPGⅡ マトリックスアイダでATS34の条件で熱処理
 S30V マトリックスアイダでCRMO7の条件で熱処理

S30V マトリックスアイダでATS34の条件で熱処理
カウリY 生材
 カウリX 熱処理済み(業者、条件は不明)
CV134 生材

2017年3月20日月曜日

何作る?

さて今度は何を作るかな。
とりあえずフィールド&ストリームとセミスキナーを作りたい。
それとドロップも作ってみようか。
たまにはスタンダードなタイプもいいよな・・・

2017年3月19日日曜日

炭素鋼は?

昨日はステンレス鋼の組織を見てみたが、炭素鋼がどうなっているか気になる。
自分で使ってる鋼の包丁があるので、これをちょっと見てみよう。
下が四国の天水さんの船行。上は加藤さんの鎌形の包丁。
シャプトンの砥石12k番まで掛ける。


自分で使ってる包丁なので、廃バッテリーの希硫酸でエッチングするのはちっと嫌だw
そこで食酢を使って表面を腐食した。

先ずは天水さんの船行。
刃先の面が平らでない部分を観察しているので、被写界深度によりピントの合ってる位置が帯状になってちっと微妙。
表面研磨と腐食が不完全なので今一判別しにくいが、炭化物の粒度は非常に細かそうだ。


これは加藤さんの鎌形。
中央のでかい黒い点は介在物か?
これも今一判別しにくいが、上の船行と比較すると炭化物の形状や大きさが若干違いがある様だ。
しかし二つともステンレス鋼に比較すると組織はとても細かい。
炭素鋼とステンレス鋼ではこれだけ違いがある。
同じ鋼ではあっても、全く違う素材だと思った方がいいんだな・・・


2017年3月18日土曜日

撮ってみた


友人が一眼デジカメの他に顕微鏡に取り付けるアダプターを持ってきてくれた。
ありがたや~
しかしTリングがオリンパス用で、EOSはくっ付かない・・・












Tリング買ってこようと思ったが、とりあえずそのまま乗っけて使ってみた。

とりあえず使えるw
でも作業性悪いから、今度買ってこよう・・・










適当に何枚か写真撮ってみた。
対物は40倍で接眼は15倍。
ノギスで0.1㎜幅にジョウの隙を作って確認したら、画角の横幅がちょうど0.1mm(100μm)になるみたいだ。

先ずはCRMO7。
白い粒が炭化物。
多角形で結構大きいものが疎らに見える。
一次炭化物がないといわれるCRMO7だが、この多角形で疎らにある炭化物は一次炭化物に相当するものだと思う。画角の寸法から割り出すと2~3μm程度の様だ。
二次炭化物に相当する物は非常に細かくて、この倍率でははっきり写っていない。
CRMO7は磨いた表面に僅かに縞模様が出る事があったが、おそらく抑えきれない一次炭化物の成分によるものだったのだろう。
これはATS34。
ゴロゴロと白く写っているのが一次炭化物。
概ね4~15μmぐらいで、でかい物だと20μm近くあった。
ATS34は磨いた面に縞模様が出やすいが、それはこの圧延方向に引き伸ばされた炭化物の濃淡が見えるから。

粉末鋼のZDP189。
炭化物の粒がそろっていて、分布もそこそこ均一だ。
見える炭化物は2~3μm程度の様だ。
ZDP189の炭化物はほとんどがCrによるものなので、炭化物自体の硬さはMoやVによる炭化物より硬さは低い。
基地の鉄が硬いだけで炭化物の耐摩耗性はそれほど高くないので、研いだ感覚は意外と素直だ。



次がSPGⅡ。
思ったより粒の揃いや分布にバラつきがある。
大きい物で4μmぐらいか。形状が結構歪だ。
おそらく粉末鋼でこの倍率で見えている炭化物は、ほとんどが溶製鋼における一次炭化物に相当するのだと思う。
大きめの炭化物はMoやVによるものなので耐摩耗性に寄与している。
そしてS30V。結構SPGⅡに似ている。
S30Vは炭化物がでかいんじゃないかと思っていたが、SPGⅡとそれほど変わらない。
しかし炭化物の形状がいびつで、分布もそれほど均一ではない様だ。
Vによる非常に硬い炭化物で、耐摩耗性はとても良い。そのためちっと癖があって研ぎにくい・・・






これはカウリX。サンプルで買った熱処理済みブレード。
随分炭化物の形状がいびつだ。ZDP189と比較すると面白い。
ZDP189と比較的成分は似ているそうだが、組織がこれだけ違うと使用感は結構違ってくるのかもしれない。






最後はCV134。上記のものは熱処理済みのテストピースだったが、これだけは熱処理前の生材。
組成からして一次炭化物がジャリジャリしているのだろうと思っていたが、もうこれは絶望的だ・・・

以上は適当に撮った写真だったが、何となく色々分かってきた。
ちなみに熱処理前後での見え方の変化だが、この倍率とエッチングの方法だと変化はなかった。
この倍率で見える炭化物は、適正に熱処理されているなら変化はない様だ。
エッチングだが、あまり深く腐食させると被写界深度が狭いので、ピントが手前と奥で会わなくなる。
炭化物はエッチングにより腐食しにくい様で、腐食しやすい基地の鉄が深く腐食する。
炭化物が浮いた状態になるので、基地の鉄とピントが合わない。
表面をきれいに研磨して浅くエッチングしないといけない様だな。
もうちょっと色々やってみると面白い事が分かりそうだw














2017年3月12日日曜日

観察する

前に横哲さんに硬さを測ってもらったテストピースを磨く。
砥石使ってシャプトンの12k番まで磨く。

 えらいめんどくせ~
バフ掛けてもっと磨くべきか・・・?

エッチングする。
塩化第二鉄でやるべきか?と思ったが、真っ黒くなると観察するのに問題が出そうだ。
希硫酸でやりゃいいかと思い、廃バッテリーから電解液を抜き取って水で薄めて使った。

 それほど深くエッチングする必要もなかろうと、適当に腐食させて引き上げた。

金属顕微鏡は光源の電源がなかったので、持ってた安定化電源を使ってた。
明るさ調整しようと電圧をいじったら、うっかり電圧上がりすぎてハロゲン球のフェラメント が切れちゃった・・・orz

しょうがないのでLED懐中電灯を使ってみた。
この方がよく見えるなw
白色光に近くなるみたいでハロゲン光より観察しやすい。

適当に磨いてエッチングして作ったテストピースだが、組織の状態は十分観察できた。
色々鋼材を観察したが、思った通りの部分と意外だったところもあって、とても興味深い。
写真撮影して定量的に比較したいと考えてる。
友人から使ってない一眼デジカメ借りた。
どうやってやってみるか・・・
その前にデジカメの電池調達しないといけないなw

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