鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・

2008年5月7日水曜日

刃物の材料

包丁やナイフなどの刃物に適した材料ってなんだろうって考えてみる。
刃物(旋盤のバイトやドリルの刃は除く)の材質に要求される要素は、大雑把に考えると以下の様になると思う。
 
①鋭い刃先を作れる事。
②鋭い刃先を作るのが容易である事。
③使用してる間、鋭い刃先を長く維持できる事。
④使用して刃先に摩耗や変形があっても、切味に影響が出にくい形状なる事。
 
①は組織が細かい事が必要。荒ければその粒径が刃先に現れ、ポロポロ抜け落ちるので、鋭い刃先を作る事が出来ない。
②は要するに研ぎ易いと言う事。硬すぎたり耐摩耗性が良すぎたりすると、研ぎにくいのは当然の事だが、柔らかすぎても返りがいつまでも取れないので研ぎにくい。
③は変形しにくいと言う事。硬さと耐磨耗性が必要になる。変形しにくいと言う点では、塑性変形だけでなく、弾性変形も重要だと思う。この点でチタン系の素材は鋼に劣る。(チタンのヤング率は鉄の約半分)
あと硬さと耐磨耗性だけでなく耐蝕性も重要だ。錆びてしまえば当然刃先の鋭さはなくなってしまう。
④はちょっとわかりにくいが、よく考えると以外と重要なのかもしれない。例えば使用過程において刃先が潰れる様に変形していった場合、潰れた部分は広がって刃先のrは徐々に大きくなるが、潰れた先が適度に摩耗や脱落があれば、この広がりがなくなって刃先のrの大きさの変化が少なくなる。つまり徐々に切味は悪くはなるが、それにかかる時間が長くなる。長切れするという要素にはこの事も関わっている様に思う。

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