昨日の猟場はえらい雪の量だった。土日で降った大雪も少しは減っていたのかもしれないが、結構な雪が残ってた。山道は膝ぐらいまで積もっていて、登るのに難儀した。いつもなら1時間もかからないでタツマの配置が完了するのに、この日は2時間以上かかってしまった。
雪が降り積もって鹿がかたまっていたのか、無線をきいてると「30頭ぐらいのが行ったぞ~!」とか、「あっちの尾根に10頭ぐらいいるぞ!」とか聞こえてくる。
しばらく待ってるがこちらには来ない。
そのうち正面の斜面の上の方に動くものが見えた。
狙いを付けながら姿が見えるのを待つが、鹿と分ったがちっと遠いので、止まらないか? と待つが、そのまま突っ切って斜面の陰に隠れてしまった。
ちょっとしてから影の向こうでワンコが鳴いたので、あわてて走って見に行くが、そのままワンコに追われて行ったのか、姿は見えなかった・・・
またしばらくすると、勢子の一人がワンコを引き連れて下りてきた。
今日はもう終わりか・・・と思って、勢子にこのタツマに来る獲物のルートを教えてもらってると、向こう側の斜面の方からワンコの泣き声が聞こえてきた。
警戒してると70mほど先の斜面を、鹿が横切っていくのが見えた。
勢子が「撃て撃て~w」というので狙いをつけるが,
ちっと遠いい・・・
まあいいや~と思って引き金を引いたら、目の前十数m先の木に中ったのが見えたw
勢子のワンコが追って行って、勢子もそれについて行った。この鹿は勢子が追っていって仕留める事ができた。
解除になってから見に行ったら、十数cmの太さの木を貫通して、その数m後の杉の木に中って止まっていた。
最後に獲物に向かって撃てただけでもいいかw
勢子の獲った鹿を回収。
この日は鹿が5頭獲れた。
おいらにとっては今猟期最後の猟だった。
地元のみんなは13、14、15と最後は三日連続でやるそうだ。15日はうちが休みじゃないから出られないw
鉄砲もって2期目だったが、鹿3頭だけでも撃てたからよかった。
事故や怪我もなく無事終えた事と、沢山の山の幸を頂いた事を山の神様に感謝したい・・・
解体中に胸骨を割っていて、セミスキナーとドロップの違いに気が付いた。
胸骨に沿ってあばら骨を切り裂いてくには、ナイフを逆手に持って刃元から引っ掛けて切っていくのだが、セミスキナーはエッジが刃元からポイントに向けて大きくカーブしているので、切れ込んでいって切っ先に向かうと力が逃げて切れにくい。
ドロップの場合は刃元から切っ先にかけて直線的なので、切っ先付近までは力が逃げずに切り裂いていく事が出来る。
これで思ったのは、ラブレスのオリジナルのドロップのデザインが、刃元付近がリカーブしていている事。
きっとリカーブしている方が引っかかりがよく、胸骨の部分などを切り裂くのに都合がいいのだろう。
自分はこの部分がリカーブしていると、台砥石で研ぐのがやりにくいので、ドロップを作るときは直線のエッジにデザインしている。
ラブレスのオリジナルデザインのドロップは、刃元がリカーブしていて切っ先が膨らみ、頭でっかちな感じになっているが、長年その理由がわからなかったがやっと理解できた気がする。
研ぎやすさと汎用性を考えると、リカーブしてるよりは直線的にしておくのがいい様に思う。
この辺りの事は実際に使う人の好みの問題かもしれない。
リカーブしててもスチール棒や小さなオイルストーンで刃付けするなら問題ないし。
しかし実際にどうやって使っているのかを、知る事の大切さを改めて感じた・・・
鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・
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13 件のコメント:
狩猟・食肉文化の刃物は違うんですよね、大胆カかつ繊細なようでとても難しい。
今期の見本市出品は肉ナイフづくしでした。
淡紅藤
すごい5頭もとれたんですね。
今回は残念でしたが、来期はぜひ連れてってくださいね。てか、雪すごすぎですねwww俺、その日行ってたら死んでたかもww
ドロップとセミスキナー、リカーブの考察はすごく勉強になります。実感してみたいなあ!
そうだったのか・・・!!!使う事って大事ですね・・・・・・。
お疲れさん
足が余ったら、
くださいw
デ
ドロップハンターの頭デッカチの理由、なるほどです!!
これは実際にその作業を両方のナイフで行わないと気付かないかもですね~
いや~ さすがだ
ラブレスの頭デッカチなドロップハンターあまり好きじゃなかったけど、ちょっと見る目が変わりました!!
ラブレスのドロップについての考察、参考になります!
先日、エンバン教祖様に作っていただいたドロップは、いわゆる「頭でっかち」でした。
奈良定さんにも、直線的なものとラブレスタイプとの選択で、ラブレスタイプをお願いしたこともありました。
どうも、直線的なタイプは、相田さんのフィールド&ストリームのようにオールマイティなユティリティさに若干寄っているように思えてます。
ものずきさんがアレンジする『頭でっかち』を作っていただきたいです。
3.5インチで、落ち角ハンドルなんてどうでしょう。
道具の形って、その土地の文化で違いがでますものね。
文化を理解しないと、本当の意味は分らないのかもしれないですね。
雪降って9日に行けなかったのが残念でした。
セミスキナーとドロップの違いが分っただけでも、ドロップ作った甲斐がありましたw
人から聞いた話だけでも分る事なのかもしれないけど、やっぱり自分で確かめてみるのがいいねw
足があるって何故分ったw
前足一本送っといたぞ~
ドロップの頭でっかちは好みが分かれるところですね。
自分は結構好きだったりしますw
なるほど、同じドロップでも作り分けてるメーカーさんもいるんですね。
狩猟メインじゃなければ、直線的な方が汎用性があっていいかもしれません。
3.5incで頭でっかちで落ち角ハンドルですか・・・和鹿の落ち角だとフルタングは無理だから、コンシールドか差込タング(隠しタング?)になりますがいいですかね?
落ち角探して考えて見ますw
アンガトー!
デ
確かに、落ち角だとフルタングは難しいですね。(ウッカリしてました)
落ち角に左右されますし、実用性からのマイカルタがいいのか…
お時間のある時に、楽しんでお考えいただければ嬉しいです。
ラブレスデザインのドロップハンター、あの頭でっかちのところがなかなか薄くならず、作るのに難儀しますが、良く見ると直線部分が少なく、複雑なラインをしています
頭でっかちが敬遠されたりもしますが、私は好きですね
着払いで送っといたからw
マイカルタが手間なくていいですねw
ちょっと考えてみますだ~
ドロップってホローグラインドで作るのって、切っ先付近の削りが難しそうですね。
パッと見はよく分らないけど、まじまじと見ると確かに複雑なラインしてますね。
ドロップは作る人の個性が出て、ショーで見て歩くのが面白いですw
帰ったら、着いてた。
アンガトな!!
デ
何故か横浜より大阪の方が速く着くんだなw
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