ついでだからセミスキナーとドロップについて、ちょっと書いてみる。
最初に断っておくが、誰かの受け売りとかでなく、あくまで自分の私見なので、正しいかどうかは分らない・・・
セミスキナーを逆手に持って、平らな面にブレードバックを当ててみる。
ポイントが僅かに浮いているのが分る。
ドロップも同じ様にすると、やはり僅かにポイントが浮く。
セミスキナーとドロップとも、重ねた新聞紙に慎重にポイントを差し込むと、新聞紙一枚分だけ切り裂く事ができる。
スキニングの時、最初に獲物の皮を切り裂くのだが、セミスキナーもドロップもこの特性があるため、中の肉や内蔵を傷つけずに皮一枚を切り裂く事ができる。
ストーレートポイントや反り返ったクリップポイントだと、中に切り込んでしまってこうはいかないだろう。
セミスキナーの切っ先部分のブレードバックの盛り上がりと、ドロップのポイントが何故あの様に落ちているかってのは、これも長い事分らないでいたのだが、使ってみてその理由がよく分った。
キリオンがあるナイフは俎板で食材を切るのに邪魔だと言われる事があるが、そもそもハンドルを持つ指が俎板に当るので、キリオンの有無はそれほど関係ないと思う。
刃元まで使おうとせずに、切っ先周辺のカーブを使って切ればいい。引き切ればいい訳だ。
セミスキナーはエッジ全体が緩く大きなカーブでできているので、その様な使い方にはちょうどいい。
ドロップだとカーブの曲率が小さいので、ちょっとばかり不利か。でも使えない訳ではない。
前に書いた様にドロップの方が胸骨などを割るのに便利なので、狩猟全般ではドロップの方がいいのかもしれない。
セミスキナーはスキニングでは緩くカーブしたエッジが広く使えるので、さすがにスキニングにはいい。それに切っ先付近が細いので、ケーパー的な使い方ができて、細かい部分のスキニングや切り分けにもいい。
狩猟においてセミスキナーとドロップのどちらがいいかとなると、これは好みの問題になりそうだ。
狩猟以外でキャンプや日常で使うなら、断然セミスキナーの方がいい。
ドロップは意外とポイント形状が鈍角なので、小魚のはらわたを取ろうと突き立てても、刺さりにくく使いにくい。セミスキナーは結構ポイントが尖っているので、突き刺しやすい。
研ぎやすさの点でもセミスキナーの方がいい。エッジ全体が緩いカーブで構成されてるので、刃元からポイントまで刃が付けやすい。
ドロップの場合は刃元辺りが直線的なので、台砥石で研ぐには刃が付けにくい。ましてやラブレスオリジナルの様に、微妙にリカーブしていたら尚更だ。
ドロップもいいところがある。小さめにカーブしたエッジの部分は、木を平に削る時などに使いやすい。
4incのフラットグラインドで作ったドロップは非常に丈夫で、木端でブレードバックをひっぱたいて薪割りに使えたりもした。
狩猟以外で使ってもセミスキナーとドロップは非常にいいデザインのナイフだと思う。
どちらを選ぶか、どの大きさを選ぶか、それは使う人の好みで決めればいい。
とにかく使ってみる事だ・・・
鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・
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2 件のコメント:
なんでもそうだけど、
作って初めて解ることや、
使って初めて解ることがある。
いろいろ作って使えば、
ジブンがモノになっていくわけやw
デ
知ってしまえば何て事ないのかもしれないが、分るのにえらく遠回りした気がする・・・
まあ自分でやって分るってのが、面白くて楽しいんだよなw
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