鉄工ヤスリでナイフを作る。必要なのは、手間と時間と根気と努力・・・ 自作ナイフなんて物好きのやる事だなぁ・・・

2016年11月28日月曜日

何が出る?

金曜の午後に仕事で猟場の途中まで行ったので、そのまま猟場に向かって二泊してやってきた。

土曜日
人数が集まらず久しぶりにタツマをやった。
三日前に降った雪が残ってるが、それほど積もってはいない。しかし幾分木々の葉も落ちて地面も白いので、獲物を見つけやすそうだ。
勢子がまだ近づく前に、沢を挟んで向こう側の斜面を中ぐらいの雌鹿が下りてくるのが見えた。
できるだけ近づくのを待つ。悟られてはいないので落ち着いて狙いを付けて追う。
鹿は警戒しながら所々立ち止まりながら沢に向かってくる。
下りてきたが向いてる方向からすると、少しづつ沢の下流に向かってタツマから離れそうだ。
立ち止まったところを狙いを付ける。距離は50mぐらいか。見下ろす位置だったので、鹿の左肩えら辺に照星と照門はあっていた。一の矢は12番のスラッグを込めてある。
引き金を引いた・・・しかし鹿は倒れない。走り出したところを二の矢は9粒のバックショットを掛ける・・・とどかないか・・・逃げるお尻に三の矢はスラッグだったが、やっぱり動く獲物には中らない・・・
そのまま沢を渡って逃げるか?と思ったら、下流の方でUターンして来た斜面を戻ろうとする。
立木の向こうでもぞもぞ見える。何処から撃たれてるのか分からず警戒している様だ。
立木越しに立ち止まったのが見える。しかし100m近く距離がある。
弾帯からここぞという時のロットウェルのブリネッキを、二発取り出して薬室と弾倉に込める。
ダメもとで撃ってみたがが、鹿は走り出した・・・やっぱり中らん・・・
やけくそで二の矢を掛けるが中る訳ないな・・・
逃げる鹿を眺めてると、なにやらビッコを引いてるみたい。半矢にしてしまったか?
勢子に掛かるか?と思ったが、まだ勢子が近づく前だったので、結局切られてしまったみたいだ。
解除の跡に撃った場所と行った方向をつけてみたが、血の跡もなく結局何処に行ったかは分からなかった。
この日は上のタツマで鹿が一頭獲れただけだった。

日曜日
明け方から雨が降って、皆やる気が今一・・・
本部(解体小屋)に集まって作戦会議。
そのうち雨がやんできたので、あまりやらない猟場を小さく囲ってやってみる事にした。
この日は勢子として山を歩いた。いつもの猟場と違って山を登る高さは大した事ないが、所々藪が茂って歩きにくいところもあった。
見ていると獲物の比較的新しい足跡は結構あった。蹴爪が特徴的な猪の足跡もあった。
今回は期待できるかと思ったが、上手い事タツマに掛からなかった様で結局ボウズに終わった・・・残念w


カウリYのドロップとセミスキナーはベルトループを広めに作ったので、今猟期は弾帯に下げて持ち歩いてる。
ナイフはザックに入れて持ち歩いていたが、耐久テストのつもりで腰に下げている。どのみち持ち歩く事には変わらない。

使ってみる事で色々分かる事もある。
とくにシースについては、ナイフ本体以上に使ってみないと分からない事が色々あった。

使い込んでボロが出るより味が出る方がいいからねw

2016年11月23日水曜日

理想は・・・

組長のナイフが出来上がった。
刃長100㎜、全長215㎜、ハイスの鋸刃?ブレードで厚みは1.8㎜しかない。
昔使ってた物らしいが、適当に研いで使うにはいいそうだ。

ハンドルはちょっとでっかめに作ってみた。
前端部は絞って細かい作業も使いやすい様にしている。

 板っ切れを外形切り出して、エッジをベタで研いであるだけ。ブレードべベルの削りはない。
案外こんなもんでもいいのかもしれない。
比較的硬さが低いのでベタでも研ぎやすい。
一日切れれば十分なのだ。
帰ってきて簡単に研いで刃が付けばまた使える。
そういった使い方ができる方が理想だ。


猟仲間から頼まれてるシースを作らなければ。
とりあえず型紙作っておしまい・・・

セミスキナーとドロップを並べて色々考える。
使ってみないと分からん事が多いだな・・・

2016年11月21日月曜日

なんだろな~


昨日の猟は天気が怪しく心配だった。
猟場に行く途中はえらく霧が出ていて、これじゃ何にも見えないな・・・って状態だった。
しかし始まる頃には山の中は晴れてきた。盆地の底に霧が溜まってたが、標高が高い所は晴れていた。
この日の猟場はそれ程倒木がなかったから助かる。
しかしベテランの勢子達に付いて歩くと、なかなかペースが追いつかず、どうしても遅れてしまう。
最期の方では他の勢子と離れすぎてしまったので、途中で離脱して山を下りる事になった。


指示されたルートで山を下りはじめると、途中で中ぐらいの雌鹿がいるのに気が付いた。
40mほどの斜面の下の方だったが、銃を構えたときには向こうも気が付いて走り出していた。
狙いを追ってみるが、どんどん離れていく。
結局狙いが付かずそのまま逃げられた・・・
とりあえず足跡を付けて行ったが、山を下りてタツマを張ってる沢まで来たが、そのまま切られてしまった様だ。タツマに掛からなかったのが残念・・・
まあ獲物が見れたからいいかw
この日は鹿2頭獲れた。




猟仲間がナイフ工房やすながの安さんのナイフを持ってきた。オーダーで作ってもらったそうだ。
4incドロップだが、ラブレスオリジナルの物より若干ハンドルが小ぶりに出来てる。手に合わせてデザインしてもらったそうだ。
ブレードはかなり丈夫そうに作ってある。実用重視の作りがいい。
タンキャンバスマイカルタが使い込んでいって、どんな感じに変化していくのか楽しみだ。
いいドロップだな・・・


ラムハンドルセミスキナーを使ってみた。
ラムハンドル悪くはないが、この大きさで狩猟に使うにはちょっと微妙だ・・・
ラムハンドルってやっぱり比較的小さめのナイフで、軽作業向きなんだと思う。
セミスキナーブレード自体はなかなかいい。ドロップと違った使勝手があって、使い比べると面白い。
カウリYの高温焼き戻しだったが、切れ味の印象は前回使ったドロップよりよかった。低温焼き戻しだとやっぱり硬すぎか・・・?
わざと血みどろの状態でシースに突っ込んで持ち帰ってきたが、この前のドロップの様にはシミは付かなかった。
しかし極一部に腐食の跡が付いた。
ん~、なんだかよく分からんだなw
セミスキナーの方は高温焼き戻しなので、本来ならばこちらの方が耐食性は不利になる。
高温焼き戻しは焼き戻しで析出する炭化物によりCrが微妙に食われるので、析出炭化物の周辺の耐食性が悪くなる。
同じ鋼材なので熱処理の問題だとは思うが、一体何が原因なのか見当がつかない・・・
一つ思いつくのは、焼き入れ時の冷却速度がある。
冷却速度が遅いと炭化物が析出して耐食性が悪くなる。
しかしその場合硬さが十分に出なくなる。
ドロップの場合低温焼き戻しで硬さはHRcで65だったので、硬さは十分出ていた。そう考えると熱処理の問題ではなさそうだ。
単に前回解体した鹿の体液の塩分濃度が高かっただけか?w
なんだか分からんので、もうちょっと使い込まないといけないな・・・

2016年11月16日水曜日

解禁日

 昨日から猟期が始まった。
夜明け前まで雨が降っていたが、日の出の頃には上がってくれた。
しかし霧がかかって見通しが悪い。ただでさえ木々に葉が残っているのに困ったものだ。
天気は徐々に回復して、霧も少しずつ晴れてきた。今の時期にしては結構暖かい。
今期から勢子をやる事になった。
山の地形をまだよく分かってないので、無線の指示を聞きながら山中を歩く。
今年はじめの雨氷被害で山の中は倒木だらけで歩きにくい。
獣の足跡は無数に見たが、肝心の獲物は見れなかった・・・

この日は鹿4頭が獲れた。
例年だと解禁日は大猟の事が多いが、今年の解禁はちょとパッとしない感じ・・・
しかし雌の鹿は脂が乗って美味そうだ。



 今期はナイフ研ぎの要員が一人増えて助かるw

新人さんも何人か入って、グループの平均年齢が若干下がった。

カウリYのドロップを使ってみた。
自分にとっては3.5incの大きさで十分だ。
若干長めにしたハンドルも悪くないと思った。
カウリYの切れ味の第一印象はなかなかよかった。
もっと使い込んで実際のところを判断したい。

血糊の付いた状態で、そのままシースに突っ込んで帰ってきたら、ちょっと表面が腐食してシミが付いた。
カウリYは耐食性がいい様な事を聞いていたので意外だった。
SPGⅡやS30Vも血糊が付いたまま持って帰ってきたりしたが、こういった腐食はなかった。
低温焼き戻しなので、耐食性については有利なはずなのだが・・・
まあ普通はちゃんと拭ってシースに入れてれば問題はないのだろう。
しかし何が原因なのか気になる。
もう一本の高温焼き戻しの方のラムハンドルのセミスキナーで確かめてみよう。

2016年11月12日土曜日

ぷらぷらと

 山靴の慣らしを兼ねて歩いてマトリックスアイダまで行ってきた。

自衛隊の朝霞駐屯地には広報センターってのがあって、戦車やヘリコプターが展示してある。
日によっては抽選でヘリコプターに乗って遊覧飛行?に連れてってくれたり、戦車の後ろの籠に乗って基地内を回れたりするらしい。
理研のでっかい研究所の入り口。
戦中はここで原爆の開発をやっていたとか。
 その道挟んで真向かいは本田技研のR&Dがある。
昔はバイクの工場だったそうで、うちのお袋様は小学校の時だかに社会科見学に行った事があるそうだ。

帰り道に何気に見たらまだ看板があった。
昔懐かしw
いい時代だったな・・・

片道9㎞ちょっとだったみたいだ。片道2時間かかった。
昼過ぎにうち出て、帰ってきた頃には完全に日が暮れていた。
普段歩く事もあまりないので、たまには散歩がてらプラプラ歩いてみるのも楽しいものだ。
とりあえず慣らしも終わって一安心w

2016年11月10日木曜日

間に合わん

組長用のナイフのシースは、やっと仮のウェットフォームした。
やっぱ解禁日は間に合わないな・・・

2016年11月8日火曜日

りんごジャム

この前山形行ったときに買ってきた紅玉で、うちのお袋様がジャムを作ってた。

 皮を剝かずに刻んで煮ると赤い色合いになる。
砂糖どれぐらい入れたんだ?
お袋様はいい加減なので、量も計らなければ味見もしない・・・
出来上がり。
この容器じゃ保存がきかねえんじゃね?
早いうちに食っちまわないと。
当分りんごジャム食う様だな・・・

2016年11月7日月曜日

薄くして・・・

革ひも作る。
シースの切れ端を薄く漉く。

先端揃えてこんな感じか?

 ソングホールに通して編んでいく。
 妙にゴツイがまあいいかw
 タレに漬ける。
三本分作った。
普通はクロム鞣しの革使うんだろうけど、自分はシースと同じヌメ革使うのが好きだ。
何せシースと同じ革だから、シースと合ってていいのだw

2016年11月6日日曜日

慣らし

ゴローのS8はワックス塗ってはタワシで磨いてとやってるうちに、裏だしの起毛のあった表面は改質?して強固な独特の艶のある表面になってきた。
これなら防水性もよかろう。
猟期に入っていきなり履くのも怖いので、徐々に慣らしていく事にする。
近所を3㎞程歩いてみた。
さすがに足に合わせて作ってあるので、靴擦れする事もなく履き心地はとてもいい。
しかしまだ硬いのでちょっと疲れる。
やっぱり少しづつ慣らさないと駄目だな・・・

どう違う?



 カウリYのセミスキナーとドロップに刃付けした。
高温焼き戻しでやったセミスキナーは普通にマトリックスアイダで熱処理したATS34より硬く感じた。
低温焼き戻しのドロップはさらに硬かった。
研いだ感触はどちらも素直で砥石の掛かりもよく、それほど研ぎにくくもない。
それでも同じ鋼材なのに、こうも違うかと感心した。
粘りの点では低温焼き戻しのドロップの方が不利だろうが、どこまで使えるかが楽しみだ。


やっと2本完成。

ラムハンドルセミスキナーは全長200㎜、ブレード長91㎜。
リカッソで4.0㎜厚あるのを、ブレードの背を削り抜いて実質3.3㎜厚にしている。

何気にラムハンドルに削ってしまったから、ちょっと姿が何だな・・・ハンドルに対してブレードの身幅があり過ぎか。
研ぎ減るとちょうどいいか?w


 実際狩猟に使うので、ハンドルはちょっと厚めにしておいた。
浅いグルーブだが付けておいてよかった。
これがないとこのハンドル形状だと落ち着きがなくなる。


白骨化があまり進んでなかったのか、油の浸み込みはよくなかった。
まあ白っぽい質感も悪くはない。

 ヒルトが無いのは素人目にはどうしても手抜きに見えてしまうのかもしれないな。
自分としては構造を極力シンプルにして、後々のトラブルを避けたいという考えがある。

髄だって出てたっていいじゃんw
エポキシは十分滲みていて水が入る事はない。

狩猟で使うにはラムハンドルってどうなんだ?
なんか微妙な気もするが、まあ使ってみてのお楽しみw

キリオンないので、シースはシングルステッチで細身に作った。
ハンドルお尻が細くて、引き抜きにくい。
革ひも付けないといけないな・・・

 コンベンショナルハンドルのドロップは全長200㎜、ブレード長90㎜。
これもリカッソで4.0㎜あるのを、ブレードは実質3.3㎜に削ってる。

これもちょっと姿がなんだな・・・
ドロップってセミスキナーよりデザインが難しく思う。
とくにブレードの長さが微妙だ。長すぎても短すぎても変になりやすい。
難しいけど作って面白いし、使ってみても面白いw

 ハンドルはいつもより長めでボリュームも持たせてみた。


こっちは油がよく滲みた。使う鹿角によって仕上がりが大分違って面白い。

 髄が大きくて結構出てしまっている。
まあこれも模様と思えば悪くないw

表面の模様は背側にちょっと残るだけ。
ハンドル幅に余裕があるなら、全部削ってしまうのもよさそうだ。

 自分にとってはちょっとハンドルが長い。
これはどうかな・・・?
これはダブルステッチで。
なるべく詰めたので、そんなに気にはならないか。

 今度の猟期はこの二本が活躍しそうだ。
あと横鉄さんちで削らしてもらったATS34のホローのセミスキナーもある。こっちはシースがまだなので、使えるのは猟期の後半か?
熱処理条件でカウリYがどう違いが出るのか楽しみだ。


刀剣ナイフ鑑賞会

 昨日は刀剣ナイフ鑑賞会に行ってきた。
主催の片山さん、岡山からお疲れ様です。
今年の参加者は57人だったらしい。
年々参加者増えてるか?
今年は女性の参加者多かったね。近年刀剣業界は若い人や女性が興味を持って入ってきているらしい。
ナイフ業界からすれば羨ましい限りだね・・・

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 以下、説明は面倒なので画像だけ貼り付け。
どんな雰囲気かってのを見て下され~





























今回の展示の中で一番面白く思ったのがこれだった。
キセル入れらしい。
小さな文字は螺鈿で出来てる。
文字に一辺づつ貼り付けているのでなく、どうも一文字づつ切り抜て貼り付けているらしい。
貝殻から文字を切り抜くだけで途方もない労力だ。
明治の頃の物らしいが、一体どうやって作ったんだろか・・・













 鑑賞会が終わったら懇親会に。
今年も色々な料理が用意されていた。(もう1テーブル分あった)

酒も色々w

 以下は今年の景品。
今年はジャンケン大会でなくくじ引きだった。
ジャンケンは疲れるからやめたそうだw

二部さん提供の歯車がマニアックすぎる・・・w


カウリYのキッチンナイフ(山包丁?)を提供したら、炭素鋼の包丁になって帰ってきた・・・
運よく当たったw

参加された皆さんお疲れ様でした~
高本さん、あひるさん、景品の提供ありがとうございます。おかげでくじ引き盛り上がりましたw
片山さん、また来年も宜しくです~

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